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◆労働施策総合推進法~パワハラ防止の法制化に向けて~

◆労働施策総合推進法~パワハラ防止の法制化に向けて~

労働政策審議会 雇用環境・均等分科会では、昨年8月より、
女性の働き方や活躍の推進、職場のハラスメントなどをテーマに
検討を重ねてきました。

先日、第14回審議会が開催されたのですが、その際、
「組織にパワハラ防止を義務付ける法律」は、

 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び
 職業生活の充実等に関する法律

に盛り込まれることに決まりました。法制局の審査を経て法律案を確定し、
法案の閣議決定がなされました。

成立すれば、企業は1年以内にパワハラ防止に取り組む義務が
生じる予定です(中小企業は3年間の猶予あり)。

「労働施策総合推進法」などと略されることが多い法律です。
今後の動きに注目していきたいと思います。
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ハラスメント相談窓口のポイントは「初動対応」

厚生労働省が平成28年度に実施した実態調査(※)によると、
・相談窓口を社内に設置している企業 47.4%
・外部組織に委託している企業 2.4%
・社内と外部の両方がある企業 23.5%
で、全体では、4社に3社は、何らかの相談窓口を設けています。

パワハラ予防医取り組んでいる企業が実施している施策としては、
・相談窓口を設置した 82.9%
・管理職を対象にパワハラについての講演や研修会を実施した 63.4%
・就業規則などの社内規定に盛り込んだ 61.1%
と、相談窓口の設置を重要視している企業が多いことがわかります。

4人に1人がパワハラを受けた経験があると答えていますが、
そのうち40.9%が「何もしなかった」と答えています。
また、「何もしなかった」と答えた人に対し、その理由を聞いたところ
・何をしても解決にならないと思ったから 68.5%
・職務上不利益が生じると思ったから 24.9%
でした。

つまり、会社に相談しても何も変わらないと考えていたり
会社に相談すると不利益になると心配している潜在的相談者が
多く存在すること。そして、潜在的相談者が相談しやすい窓口の設置が
急務であることを示唆しています。

一方で、全社をあげてパワハラ予防に取り組んでいる企業では、
窓口に相談をし、パワハラ行為が認定された人の大多数が、
「事後に納得した」と答えていることから、相談対応に誠意をもって
取り組んでいれば、社員から納得感が得られることがわかります。

相談窓口の在り方は、パワハラ対策に大きな影響を与えます。
窓口の設置や相談者への対応について、お困りのことや疑問などが
ありましたら、弊社の「相談対応セミナー」や、
「ハラスメント対策個別相談会(無料)」をご活用ください。


 ※「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」より
 https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000163573.html

◆2019年を迎えるにあたって~ハラスメント対策の動向~

2018年は官公庁などのセクハラ問題、スポーツ界のパワハラ問題など
ハラスメントが大きくクローズアップされる年でした。

弊社に寄せられるお問い合わせについても、今までは大企業様が
中心でしたが、あらゆる業界の多岐にわたる規模の企業様から
寄せられました。大きな転換点となる一年だったと実感しております。


パワハラについては、現在、厚生労働省で法制化に向けての審議が
進められています。しかし「パワハラ」には、「指導」との線引きが
難しい面があります。

例えば、「厳しい叱責を繰り返す」「“○○っ”と呼び捨てにする」などが
取りざたされたA銀行に対する判例(平成30年7月9日徳島地裁)では、
「指導としての相当性に疑問はあるが、理由なく叱責していたわけではないと
いう観点から、叱責は業務上の指導の範囲内」とされました。

一方で、叱責があることを把握していた上司に対しては、
「問題に気がついていたにも関わらず、放置していたことは、
安全配慮義務違反にあたる」とされました。

この判例は、パワハラに対する判断の難しさと、
放置していることの危険性を表していると考えています。


また、セクハラに関していえば、
B教育委員会に対する判例(平成30年3月27日福島地裁)で、
「容姿や体型、服装などをとりあげる、異性関係を詮索されるといった行為は
セクハラにあたる」という判断がくだされたように、セクハラの範囲を
改めて再認識させられる事例が多かったように捉えています。

残念ながら日本のジェンダー指数は過去最低の世界114位です(※)。
相談対応や研修でも全ての人が活かされていなかったり、
古い考えに凝り固まっているなかで苦しんでいる人が多いことを
痛感させられています。


現在進んでいるパワハラ防止の法制化の動向は随時お伝えしてまいります。
皆様とご一緒に適切な防止策を考えていきたいと思っております。


 ※世界経済フォーラムが「ジェンダー・ギャップ指数2017」より
 http://www.gender.go.jp/public/kyodosankaku/2017/201801/201801_04.html

厚労省検討会でパワハラ防止の法制化を検討 ガイドラインの内容に注目

厚生労働省の検討会は、職場におけるパワーハラスメントを防止するために、
事業主に対して、雇用管理上の措置義務を法律に明記する必要があるとする
報告を2018年3月にまとめました。

現場において、取り組みべき事項を具体的にガイドラインに示したのち、
法制化を目指すことになるようです。

パワハラを徹底的に防止するためには、
「罰則付きの法制化は必須」という意見がある一方で、
パワハラの定義の難しさから「法制化は避けたい」という意見もあり、
結論が出るまでには、まだまだ時間がかかりそうです。
議論は労働政策審議会に場を移すこととなります。

厚労省での議論の推移や、法制化への動向を見据えつつ、
皆様の組織に最適な対策をご一緒に考えていけたらと考えております。

パワハラ自殺で安全配慮義務違反。賠償額は約5,500万円に

「いじめやパワーハラスメントによる自殺である」と
遺族が会社を訴えた裁判で、名古屋高等裁判所は、
会社の安全配慮義務違反を認め、賠償額を165万円とした一審の判断を変更し、
約5,500万円の支払いを命じました。

自殺した労働者は、入社当時はデータ入力など経理事務に従事し、
3年後に、営業事務に異動しました。
営業事務は、時間の制約が厳しいうえ、多くの知識を必要で、
実際、異動2年目で上司が補助をしていた社員もいたようです。

そのような業務にも関わらず、自殺した労働者は、ミスに対して
上司から「てめえ」「同じミスばかりして」などと、大声で強く
注意・叱責されていたのだそうです。


新年度早々から、パワハラに対する悲しい話題ですが、
従業員の自殺という悲しい出来事は、決して起こしてはいけません。

ハラスメントは、企業の最大のリスクです。
新年度は、より一層の自覚をもって
ハラスメント防止対策に取り組む必要があると考えています。
プロフィール

ヒューマンクオリティー

Author:ヒューマンクオリティー
樋口ユミ
(株)ヒューマン・クオリティー代表取締役

ハラスメント防止対策の専門機関としてあらゆる企業・団体・教育機関に対して防止対策コンサルティングや教育研修、カウンセリングを行う。
産業カウンセラー・米国GCDF-
Japanキャリアカウンセラー

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