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2016年ハラスメントのトピックスを振り返る

今年も、ハラスメントにまつわる話題がたくさんありました。
過労がきっかけの自殺といった、目を覆いたくなるような出来事が、
再発することのないように、2016年を振り返ってみたいと思います。

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【職場のハラスメント、労働局の窓口一つに】

今年4月、厚生労働省は都道府県労働局に職場のハラスメントの相談や
紛争解決に一元的にあたる新部署を設置しました。

ハラスメント(嫌がらせ)の内容によって異なっていた窓口を一本化し、
被害者が相談しやすくするとともに、働きやすい職場づくりに向けた
企業への指導や啓発を強化することが目的です。

このような体制が整ったことにより、ハラスメントが発生した企業に対する
労働局の指導は厳しいものになったと感じています。

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【セクハラ被害、働く女性の3割が経験】

3月に発表された厚生労働省が行った実態調査によると、
「働く女性の3割がセクハラを経験したことがある」と考えていることが
わかりました。

容姿や年齢を話題にされた事例が多く、
被害者の半数以上は被害を訴えずに事実上泣き寝入りをしています。

また、妊娠や出産を理由に不利益を被る「マタハラ」を経験した女性は
2割を超えていました。

以前に比べ、セクハラ、マタハラへの認知が進んでいるにも関わらず、
依然多くの被害が起きています。被害をなくすためには、
被害者が相談しやすい体制づくりが大切だと考えます。

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【セクハラ指針に「LGBTも対象」と明記される】

厚生労働省が示す「セクハラ指針」が改正され、
職場での性的少数者(LGBT)への差別的な言動がセクハラとなることが、
明確化されました。

性的少数者は、1割程度ともいわれています。
ハラスメント対策にかかわる皆さまには、ぜひ、
LGBTは身近な問題のひとつだと捉えていただきたいと考えています。

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【労働相談が4年ぶり増加 パワハラは4年連続最多】

厚生労働省の発表によると、2015年度のパワハラに関する相談が6万6566件。
前年比7.0%増で、4年連続の最多となりました。

相談数が増えた背景としては、パワハラという言葉が
企業や労働者の間で浸透し、相談しやすくなったことが指摘されています。

6万件以上の相談の影に、相談できずにいる人も相当数いるはずです。
引き続き、積極的に啓発活動をしていくことが大事だと考えます。

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【マタハラで懲戒 就業規則に明記】

改正男女雇用機会均等法が成立し、来年1月から企業のマタハラ対策が
義務化されました。

マタハラの典型例として、
(1)妊娠した女性社員に上司が解雇などを示唆
(2)社員が妊娠、出産に関する社内制度の利用を相談したところ、
   上司が利用しないよう求めた
(3)制度を利用した社員に対し、業務に従事させないなど嫌がらせをした
などを示しています。

被害は後を絶たず、企業に厳格な対応を促すことが目的。
加害者は懲戒処分の対象となることを就業規則に明記することが
求められています。

いよいよ、来年からマタハラへの対策が義務化されます。
2017年は、マタハラ対策元年となるでしょう。

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【電通の新入社員の過労による自殺】

広告代理店・電通の新入社員が昨年末に過労自殺した問題。
電通では、1991年にも同様のことが起こっており、
最悪のパターンが繰り返されてしまいました。

今回の事件は、過労が原因の労災という観点から語られがちですが、
パワハラやセクハラともとれる発言が上司からあったともいわれています。

電通だけでなく、今年は、労働者の自殺に対し、
パワハラなどの存在を認め、企業責任を認める判決が相次ぎました。

同じようなことを自社で起こさないために、何をしたらよいのか、
皆様も、自分の職場を振り返る機会になれば幸いです。
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パワハラ相談件数、過去最多

厚生労働省は、労働者と企業のトラブルを裁判に持ち込まず
迅速に解決する「個別労働紛争解決制度」に基づく労働相談が、
2015年度、4年ぶりに増加したと発表(24万5125件:前年度比2.6%増)。

このうち、パワーハラスメントにあたる「いじめ・嫌がらせ」の相談が
6万6566件(同7.0%増)と最も多かった。

厚労省は「パワハラという言葉が企業や労働者の間で浸透し、
相談しやすくなったのではないか。引き続き企業に啓発していく」
としている。

「いじめ・嫌がらせ」の具体例としては、
先輩社員から毎日「のろい」「やめたら」などの侮辱的な発言を受け、
上司に訴えたが対応してくれなかったケースなどがあった。

次いで多かったのは「解雇」(3万7787件、3.0%減)。
「自己都合退職」(3万7648件、8.7%増)。

利用者の内訳は正社員が9万2624人と最多。
パート・アルバイトは3万9841人、期間契約社員は2万5732人。

                (日本経済新聞 2016年6月9日より抜粋)
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ハラスメントにまつわるお悩みをお聞きしていると、
何かあった時に、仲裁に入る人が職場に少なくなってきているように
感じることが増えました。

また、職場の雰囲気が殺伐としていたり、自分中心的な考え方をする人が
増えてきたりしているようにも感じます。
みなさんの職場は、いかがでしょうか?

上司からだけでなく、身近な先輩からパワハラを受けたというご相談も
増えています。改めて、
 ・「同じ職場で働く仲間である」という意識を醸成すること
 ・相手を尊重すること
が大事だと感じています。

ぜひ、これらのメッセージを、トップダウンで明確に発信するだけでなく、
地道ではありますが、日々の業務の中で上司がことあるごとに伝えたり、
人事担当者が各事業所をまわって伝えたりしていってください。

パワハラという言葉に過剰反応して、「甘くなる・ゆるくする」のではなく、
「自社は何を目指しているのか」を明確に伝えていくことが、
ハラスメント防止の第一歩なのだと思います。

厚労省が明文化 「LGBT」もセクハラ対応の対象に

 厚生労働省は、5月25日の審議会で、企業には
 「性的少数者へのセクシュアルハラスメントにも対応する義務がある」
 ということを明確にするため、男女雇用機会均等法によって定められている
 指針の改訂案を示した。

 この指針は、企業に対してセクハラへの対処方針を就業規則に定めたり、
 相談窓口を設置したりすることを義務づけている。
 今回、対象のセクハラが「被害者の性的指向や性自認にかかわらない」と
 新たに明記する方針だ。

 今でも企業には対応する義務があるが、明文化して周知をはかる。

 厚労省によると、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、
 トランスジェンダー)ら性的少数者へのセクハラについて、
 性的少数者が相談窓口に行っても取り合ってもらえない例があるという。

 本改正案は、来年1月から適用される見通し。

                (朝日新聞 2016年5月25日より抜粋)
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職場には、LGBTだけでなく、たとえば病気を抱えているなど、
いろいろな事情を抱えている人がいます。

その事情を抱えていることに対して、
「あの人は違うから」と判断をして、排除をしたり、
特別な配慮をしすぎるのではなく、一人ひとりが各人がもつ力を発揮できる、
多様性を尊重した職場づくりを目指したいものです。

そのような観点から考えると、
【「人材の均質化」はハラスメントの温床につながる】のではないか、
ということを強く実感しています。

たらい回し防止。ハラスメント相談、労働局の窓口が一本化へ

このたびの平成28年熊本地震により、亡くなられ
た方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された
方々に対し、心よりお見舞い申し上げます。
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厚生労働省は4月から、都道府県労働局に、職場
のハラスメントの相談や紛争解決に一元的にあたる
新部署を設置することになりました。
ハラスメント(嫌がらせ)の内容により異なっていた
窓口を一本化するのが狙い。被害者が相談しやす
くするとともに、働きやすい職場づくりに向けた企業
への指導や啓発も強化されます。
これまでは、セクハラとマタハラは都道府県にある
労働局の「雇用均等室」が、パワハラは「総務部」や
「労働基準部」が対応していました。そのため、
セクハラやパワハラを同時に受ける複合的被害の
場合に、被害者が窓口をたらい回しにされるケースや、
同じ企業への指導や勧告を異なる部署が行うケースも
ありました。
4月からは、嫌がらせ被害への対応業務は、新部署の
「雇用環境・均等部(室)」に集約し、被害相談から
申し立てによる調停・あっせんまで一体的に行います。
人員も増強し、企業への指導や啓発を専門的に実施する
「雇用環境改善・均等推進指導官」を計271人配置する
ことになりました。
【日本経済新聞(2016年2月29日)より編集】

嫌がらせ被害に対応する行政の窓口が一本化される
ことで、より一層、企業・組織には防止意識が必要です。
未然の防止策や相談体制が整っているか、
自社の体制をこの機会に見直してはいかがでしょうか。

マタハラ防止策、企業へ義務付けへ

働く女性らが妊娠や出産を理由に不利益を被るマタニティー
ハラスメント(マタハラ)の防止策が、企業に義務付けられる
ことになった。
就業規則で禁じる、相談窓口の設置や社員研修を実施する
などが求められる。
派遣社員も対象となり、違反した企業名の公表も盛り込ま
れる。

今国会で、男女雇用機会均等法と育児・介護休業法といった
関連法を改正し、2017年4月からの実施を目指すことになった。

政府としては、働く女性が妊娠や出産をしやすい労働環境を
つくり、出生率1.8の実現につなげたい考え。

どのような言動がマタハラにあたるかは厚生労働省令で
詳細を定めるが、上司や同僚による「迷惑だ」などの
嫌がらせ発言が対象となる。

妊娠や出産を理由とした解雇や降格などは現行法でも
禁止されているが、上司や同僚の無理解な言動が原因で、
休みを取りずらい雰囲気が作り出されている実態には
対応できていないと判断した。

男女雇用機会均等法は上司や同僚の言動による
セクハラ防止措置を企業に義務付けてきたが、
マタハラは対象外だった。

【日本経済新聞(2016年1月11日)より編集】

マタハラ防止に向けて法整備が進んでいます。

政府の方針だから、というわけではありませんが、
相談窓口ではマタハラに限らず、どの業種、職種で
あっても女性からの相談が多いのが現状です。

もちろん、男性がハラスメントを受けていないと
いうことではありません。

ただ、一般的に女性上司が少ないため、
女性の気持ちに共感し、女性が相談をしやすい
女性上司が少ないことや、
男性上司の間にも、女性の気持ちを理解したうえで、
業務を推進することに対して戸惑いを感じてる方が
多いことも、女性からの相談が多い原因になっている
ように感じています。

また、非正規社員(職員)の女性からの相談も
大変多い傾向にあります。

この背景としては、実力があっても、雇用形態の
違いからキャリアアップのチャンスを得にくいため、
そのこと自体をハラスメントだと感じる人が多い、
ということが指摘できます。

男女問わず働きやすい職場にするためには、
規則や相談窓口の整備だけでなく、組織体制
そのものを見直し、男女のバランスのとれた
人員配置や、女性上司が増えるような取り組みも
大切ではないでしょうか。
プロフィール

ヒューマンクオリティー

Author:ヒューマンクオリティー
樋口ユミ
(株)ヒューマン・クオリティー代表取締役

ハラスメント防止対策の専門機関としてあらゆる企業・団体・教育機関に対して防止対策コンサルティングや教育研修、カウンセリングを行う。
産業カウンセラー・米国GCDF-
Japanキャリアカウンセラー

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