2012年セクハラ・パワハラ関連の主な判決

■威圧的な言辞をパワハラとしたが「適応障害」とは関係がなく
休職命令は有効(東京地裁 3月9日)

休職期間満了により自然退職扱いとされた営業係長が、元上司
から飲酒の強要等のパワハラを受けたことにより「適応障害」
を発症したとして、損害賠償と休職命令の無効を求めた事案。
係長が主張したパワハラ行為中、留守電に「辞めろ」「ぶっ殺
すぞ」「辞表を出せ」等の言辞が不法行為として認められ、上
司と会社に70万円の損害賠償が命じられた。ただし、「適応障
害」は係長の業務上の理由が原因で、パワハラとの因果関係ま
では認めることはできないとした。

※留守電は1回の行為であることと、その原因が係長の無責任な
態度にも関連することから慰謝料額の算定がされた。

■銀行の元上司のパワハラ認定、110万円支払い命令 
(岡山地裁 4月19日)

銀行の従業員だった50代男性が、上司からの執拗なパワハラが
原因で退職を余儀なくされたとして、同行と元上司3人に計約
4800万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、岡山地裁は19
日、男性の訴えを一部認め、同行と元上司1人に110万円の
支払いを命じられた。1人の元上司(支店長代理)による頻繁
な叱責について「精神的にかなりの負担となりパワハラに該当
する。同行にも使用者責任がある」と認定。しかし、退職との
因果関係は認めず働き続けていれば得られた利益の請求分や、
残る2人の元上司に対する訴えは退けた。

男性は06年から07年にかけ、ミスをしたことで当時の支店長代
理から「辞めてしまえ。あほ。もう普通じゃない」などと執拗
に叱責を受けた。男性は09年3月、抑うつ状態となり退職した。

■女子学生への行為は悪質なセクハラで、諭旨解雇は相当
(東京地裁 7月4日)

学生へのセクハラ行為(学生と飲食した際、身体に触るなどし、
強引に性的行為に及んだ。ほかの学生に複数回身体接触を行っ
たり、性的内容を含むメールを送信した)により教員が諭旨解
雇処分となったが、教員より諭旨解雇処分には相当しないと訴
えがあった。ただし、裁判所は行為態様は悪質として諭旨解雇
は相当とした。

※このケースではセクハラ防止委員会では「停職2か月」とし
ていたが、懲戒委員会では「諭旨解雇」が相当とした。職場内
の判断は妥当性を十分に検討する必要がある。

■産業医の言動の安全配慮義務違反(大阪地裁 10月25日)

自律神経失調症で休職中の従業員が産業医から面談を受けたと
ころ「それは病気やない、それは甘えなんや」「薬を飲まずに
頑張れ」「こんな状態が続いとったら生きとってもおもんない
やろが」などの発言について、「産業医として合理的に期待さ
れる一般的知見を踏まえて、面談をにおいてその病状を悪化さ
せるような言動を差し控えるべき注意義務」に反するとして、
産業医に対して損賠賠償請求60万円を認めた。

※どういった言動が問題となるのかという点で参考となる。
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プロフィール

ヒューマンクオリティー

Author:ヒューマンクオリティー
樋口ユミ
(株)ヒューマン・クオリティー代表取締役

ハラスメント防止対策の専門機関としてあらゆる企業・団体・教育機関に対して防止対策コンサルティングや教育研修、カウンセリングを行う。
産業カウンセラー・米国GCDF-
Japanキャリアカウンセラー

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